北海道自転車旅2日目。
久しぶりに自転車で100㎞走ったおとうさんの疲れ具合はいかに?
はじめてのステーションビバークで迎えた朝はどうだったのでしょうか。
今日は北広島市を抜け秀岳荘まで行きます。
途中、楽しみにしていた札幌北広島自転車道があります。
今回はどんな旅になるのか。
ご覧ください。
これまでのあらすじ

おとうさんは統合失調症。かれこれ18年家でウダウダしています。
Webライター活動をはじめたり、家族が支えてくれたりして最近はずいぶんと調子がよくなって来ました。
けれど昨年の秋くらいから幻聴が強く出て来て医師に入院を勧められてしまう始末。
これはなんとかしないと…
そう思ったおとうさんは一念発起して北海道自転車旅に行くことにしました。
行先は札幌のアウトドアショップ、秀岳荘。
朝早くに自宅を出発したおとうさんは、交通量の多い国道にビビりながらも知らないおじさんに甘酒をご馳走になったり、住宅街の公園でインスタント麵を作ったりしながら、どうにかはやきた駅に着きました。
はやきた駅でスパゲッティを作って待合室に寝袋を広げ人生初のステーションビバークを体験したおとうさん。
どんな夢を見ているのでしょうか…
2022/8/6 駅で迎える朝 はじめてのステーションビバーク

駅の待合室の平らで水平な地面は、フカフカじゃなくても快適に寝られた。
テントと違い強固な壁と屋根は心強く、もはや家。少なくとも親戚の家くらいの感覚で寝ることができる
ステーションビバークは最終電車が行ってから寝るのがルールだが、一時間に一本の電車を疲れた体で待っていられるはずもなく、横になった瞬間に寝てしまった。
寝るときは待合室の証明が点いていたけれど2時半にシュラフから這い出た時には消えていた。
毎晩部屋の電気を点けっぱなしで寝て、日の出前に起きる僕としてはいつもどおりのルーティンだ(もちろん毎朝「電気点けっぱなし!まだみんな寝てる!」と妻に怒られる)
ステーションビバークの朝も変わらないモーニングルーティン

僕の一日は珈琲をドリップすることから始まる。
ステーションビバークで迎える朝もそれは変わらない。
変わるとしたら灯りがヘッドランプなのと妻の分を淹れないこと。
いつもより早く挽き終わるコーヒー豆に寂しさを感じる
北海道自転車旅の目的地 札幌のアウトドアショップ【秀岳荘】へ

ガソリンストーブでインスタント麵をつくりいざ秀岳荘へ。
ひとまず三川(みつかわ)という町の国道274号線の分岐点を目指す。
4時半に自転車に乗り、何もない道をひたすら走る。
超が付くほど何もないけれど、札幌や大きな空港のある千歳が近いせいか大型トラックが時々通る。
それでも反対車線まで避けてくれるので、車道を走っていても怖くない。
どこまでもつづく畑

それにしても何もない。
あるとしたら 大地 だ。
否が応でも玉置浩二の田園と松山千春の大空と大地の中でが脳内リピートする。
同じ北海道に住んでいてもちょっといつもと違う道を通ると知らない景色が見え心が動く。
落ち込んだとき、辛い時はいつもと違ったことをして見ている方向を変えてみるといいかもしれない。
道の駅 あびらD51ステーション

きれいな田園風景のつづく坂道を写真を撮りながらエンヤコラ登っていると突然電車が現れた。
どうやら道の駅 あびらD51ステーションに飾られているキハ183系という機関車らしい。
子どもの頃に見た記憶がある。
電車好きにはたまらない道の駅だろう。
道の駅 マオイの丘公園

D51ステーションを過ぎても畑の中をずっと登る。
朝早くにご飯を食べたせいか9時ころにお腹が空いてきた。
道の駅は時間が早くて開いていなかったので三川に行ってコンビニ弁当でも食べようと思っていた。
そしたら三川にはコンビニが無いらしい。
仕方がないので274号線の分岐点に自転車を停めておやつを少し多めに食べた。
ツーリングマップルを見るとこの先に7%の坂道がある。
7%の坂道とは100m走っている間に7m高さが変るという意味。
地図で見ても登りなのか下りなのか判断が付かない。
ここまでずっと登りだったから多分下りだろう。
下り怖いんだよな~とか思いながら進むと案の定下り。

下りはスピードが出て一気に進むので気持ちが良いのだけれど、自分の力で進んでいないし、勢いが付いている分ちょっとしたことで大けがになる。
自分の力で少しづつ進む登り坂の方が自分には合っている気がする。
路側帯に倒れている狸の死骸をギリギリで避けつつ道の駅マオイの丘公園に到着。
なにか美味しい物はないかと探したけどまだ開店前だった。
いつも思うのだが道の駅はもう少し早い時間から営業を開始してもらえないだろうか。
せめて9時からだと朝食を食べることもできるので助かる。
駐輪場で煙草を吸いながら地図を見ているとこの先にセーコーマートがある。
久しぶりのコンビニだ。
100mくらい先にあったので入って、鳥天丼を購入。
ピリ辛が美味い。コロナに罹って味覚障害になってからすっかり辛党になってしまった。汗をかきつつ間食してさあ目指すは秀岳荘だ。
あいすの家エトセトラ

坂道が終わり札幌方面に走ると交通量が増えてきた。
トラックも多く怖いので歩道を走ることに。
田園風景は少なくなってきたけど田舎特有の懐かしい雰囲気を楽しみながらのんびり走る。
すると突然きれいな建物が現れた。
道路には交通整理のおじさんが立っていて、駐車場にはすでに何台か車が停まっている。
おじさんに「なんかやってるんですか?」と聞くと「人気のアイスクリーム屋さんだよ」と教えてくれた。
(田舎+アイスクリーム)×北海道=おいしい
というわけで駐車場にin
15分後の開店時間には行列ができていた。
濃厚だけど甘すぎないソフトクリームが疲れた体に染み渡る。
予定では12時ころに秀岳荘に着くので30分ほどゆっくりしてから出発。
札幌北広島自転車道

あいすの家エトセトラを出て走ると少しずつ家が増えてきた。
北広島市。北海道一の都市、札幌のベッドタウンだ。
ここには北広島には札幌まで続くサイクリングロードがある。
名前は札幌北広島自転車道。
あいすの家で出会ったサイクリストに聞くと分かるっちゃ分かるけど、チョット探すかもと言っていた。
スマホ版のツーリングマップルを見ながら走っていると行く手に交通量の多い急な坂道が現れた。
しかも歩道がない。
まいったな…と思いつつ突入しようとすると、札幌北広島自転車道を案内する看板があった。
よっしゃ!
案内板に沿って行くと、しっかり整備されたサイクリングロードの入った。
決して広くはないけれど、自転車の進む方向とランニングやウォーキングをする人の進行方向が決まっていて安全に走れる。
なにより林の中を走るのが気持ちいい。
登り基調だけれど段差がないのでドンドンスピードが出る。
すれ違う人、追い越していく人、みんなこんにちは!と声をかけてくれる。
走っているとほどなく「自転車の駅」と書かれた建物が現れた。
どうやらここが中間点のようだ。
自販機とトイレ、水飲み場がある。
ひっきりなしにサイクリストが来るので何人かとお話ししてから出発した。
自転車の駅から札幌方面はどうやら下りの様だ。
歩いている人は右側通行なので、自転車とは対面になる。
お互いに気を付けていればある程度スピードを出していても危険はない(それでもスピードは緩める)
快調に林の中を進むといつしか高いマンションの間を抜けるようになっていた。
僕の住む田舎と違い、お散歩ではなく「ウォーキング」をしている。
都会の隙間に笑顔。
こんな街に住みたいと思った。
国道12号線
ドンドン距離を稼いでいると時々地下鉄の案内がある。
土地勘も地下鉄に乗ったこともない僕は不安になり案内がある度にすれ違う人に道を聞いた。
けれど一様に「秀岳荘?」と言うのでとりあえず国道12号線に出たいことを言うと「まだ先」と言う人と「もう出た方がいい」と言う人がいる。
人力で旅する人は分かってもらえると思うのですが、自分の足で旅する者にとって引き返すのが何よりイヤな事です。
そこで適当なところで札幌北広島自転車道をでて、なんとなく進行方向右側に進んだ。
コンビニがあったのでそこのいた高校生くらいの女の子に国道12号線はどこですかと聞くと、これもイマイチはっきりした答えが出てこない。
う~ん札幌には大きな道路が多いから、国道を意識したことがないのかなぁ。
とりあえずもう少し進んでみよう。
こういうときにグーグルマップの案内を使うととんでもない道を進めさせられるので危険だ。
道路標識(北海道では青カンという)を探して進むことにした。
ほどなく12号線を発見!
この道の先に秀岳荘があるはずだ。
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