みなさん、寝袋はなに使っていますか?
僕は20年近く同じ寝袋を使っていました。それがモンベルのスーパーストレッチシステムを採用した#4。
丈夫さが大切なアウトドア用品ですがさすがに20年も使えば十分でしょう。
そこで新しく同じモンベルから発売されている【シームレスダウンハガー800#3】を購入したので。20年前の#4と比較しながらレビューしていきます。
はじめて寝袋を購入する人にも参考になると思いますので。最後までご覧ください。
モンベル定番の寝袋【シームレス ダウンハガー800#3】とは?
ここでは僕の使っているシームレスダウンハガー#3のファーストインプレッションを書いて行こうとおもいます。
本格的な登山から初心者向けの登山に対応する道具、さらにキャンプ用品に関するアイテムやアパレルまで幅広いラインアップのモンベル。
そのモンベルより発売されているのが、シームレスダウンハガーシリーズです。
#3は夏の高山から冬の低山まで対応するダウン使用の寝袋(シュラフ)で、数字は使用できる気温の目安です。
数字が少なくなるとより寒い環境で、大きくなると暖かい状況での使用に適することを意味します。
特徴1:800フィルパワーの高品質ダウン
800フィルパワーとは簡単にいうと羽(ダウン)の品質を指します。
600フィルパワーから高品質ダウンと言われるので、この数字を見るだけで暖かさが伝わってきますね。
特徴2:隔壁がなくデッドエアがない【スパイダーバッフルシステム】
モンベルはシュラフの中に細い糸(スパイダーネット)を張り巡らせ、そこにダウンを絡ませる方法を考案しました。
シームレスダウンハガーの”シームレス”を意味するのが【スパイダーバッフルシステム】
通常ダウンの”寄り”を防ぐため生地に壁を作ってその中にダウンを封入します。
しかしこれでは壁(隔壁)の部分にダウンがない状態になり保温力が落ちてしまう問題がありました。
くわえて隔壁部の布、縫い代の分重くもなってしまいます。
隔壁を作らずそれによる冷え(コールドスポット)やそれらに関する重さを除去することに成功。
のちに触れますが、20年前のもう少し暖かい環境で使う初期のダウンハガーと比較にならない暖かさとコンパクトさを実現しています。
特徴3:もう窮屈じゃない【スーパースパイラルストレッチシステム】
キャンプやそもそも寝袋で寝慣れていない人にとって問題なのが窮屈さが挙げられます。ある意味寒さと同じくらい辛いです。
それを楽しめる人ならよいのですが、イヤない人には眠れぬ夜を過ごすことになるでしょう。
その問題を解決したのがモンベル独自のスーパーストレッチシステム。
初期のモデルは身頃にゴムを入れてストレッチ性を持たせていましたが、現行モデルは生地そのものが伸びます。
生地自他が伸びるのでゴムが必要なく、その分軽量コンパクトになっています。
20年前のダウンハガーとどこが進化している?
実は僕は本格的にアウトドアに目覚める前にダウンハガーと出会っています。
当時彼女だった妻と知床にキャンプに行こうとなりその時に購入しました。
当時使っていた寝袋は今で言うシュラフカバーのような厚さで、真夏の北海道でもお盆を過ぎると寒かったのを覚えています。
そこで何を思ったのか、そのころ苫小牧市にあったダイエーに行ってそこに入っていたモンベルで何も考えずに#4を購入しました(当時は#1~#7まで1番づつありました)
あれから20年。さすがはモンベル。特にメンテナンスすることなく使い続けられました。
しかし20年。さすがに次のが欲しくなってきて、使い勝手がよいと評判のシームレスダウンハガー#3を購入したのです。
せっかくなので20年前の#4と現行モデルの#3を比較してみようと思います。
暖かさ
言わずもがなます暖かさの違いに驚きました。
購入した時期がもう秋だったので北海道ではキャンプオフシーズンで家で寝てみたのですが、夜中に厚くて目が覚めたほどです。
袋から出してすぐはペタンコで「これで暖かいのかな?」と思いましたが、次の日にはふっくらしていて、これがロフト(かさ高)かと感じました。
妻や息子に言わせると#4も十分暖かいみたいです。
破れているわけでもないので友たち同士でキャンプに行くようになった息子に引き継ぎました。
ファスナーの開け閉めがスムーズ
寝袋全般的にに言えるのかもしれませんが、中に入ってファスナーを閉める時に噛みませんか?
ダウンの寝袋はファスナーの縁まで生地が来ているので特に噛みやすいように感じます。
#4も例外ではなく、これが唯一といってもよい欠点でした。
それが#3ではファスナーの噛みが見事に解決されています。
写真の通り、独自のスライダーで生地を噛んでしまうのを解消しています。
これで無敵になったと言っても過言ではありませんね!
ダウンの膨らみ
先ほども書いたように、開封した直後はペタンコで少し不安になりますが、丸一日袋から出しておくとふっくら膨らんできます。
20年使った#4は当然ながらペタンコですが、購入時もそこまで膨らんでいなかったような気がします。
おそらく使っているダウンの質がそもそも違うのでしょう。
この膨らみを見るだけで3万円の価値はあるように思います。
軽さ
軽さは湿気を含んでしまったことを考慮しても#4とは比較になりません。
メーカー公表の重さは531g。広げて持ち上げると「かる!」と誰もが感じるでしょう。
それでも#4も当時は軽かったんですよ。そこに20年分積み上げてきたモンベルの努力を感じますね。
コンパクトさ
#3を今回僕は実店舗で購入しました。
その際よくよく値札を見るまでこれが#3だとは思わずせいぜい#5、あるいは#7だと思っていました。
収納時のサイズはまるで夏用寝袋の大きさです。それくらい小さい(細い)
これなら30Lのザックにも入れられます。つまり小屋泊の登山に最適というわけです。
ちなみに収納袋が小さいと片付けが大変と思われるかもしれませんが、ダウンの寝袋は端から適当に押し込むのが正しいしまい方なので、問題ありません。
丸めてから丁寧に詰めようとすると、返ってダウンがちぎれてしまうので、適当につめ込んでしまいましょう。
付属品:保管用の袋
寝袋そのものの進化ではないけど、20年前には無かったものがあります。
それが保管用の袋です。
ダウンハガーの中身は羽なので、長時間収納袋に入れているとどうしても潰れてしまいます。
#4のときはイイだけ時間が経ってからこの情報を知り、大きめの洗濯ネットに入れていました。
しかし、今回#3を購入するとはじめから保管用の袋が付いていました。
モンベルのロゴ以外は洗濯ネットなのですが、なんだかテンションが上がります。
部屋のフックに掛けていてもさまになりますよ。
ちょっとイマイチ
悪くなったとは言いませんが、仕様の変更で若干気になるところが2点だけありましたので紹介します。
ストレッチ性は落ちている
20年前の#4は本体にギャザーをかけてそこにゴムを仕込みストレッチ性を持たせていました。
それに対して#3は生地自体にストレッチ性をもたせているので若干ですが伸縮性は落ちているような気がします。
それでも寝袋に入ったまま体育座りやあぐらはかけるので、ほかのストレッチ性のないモデルと比較すると快適性は雲泥の差です。
肌ざわりがよくない
#3の素材は10デニールの極薄ナイロン。
それ自体はなめらかでよいのですが、柔らかすぎて肌にまとわりつく感覚があります。
まとわりつくので滑りが悪く、足をもぞもぞしにくいです。
デメリットはもぞもぞしにくいだけなので本当に些細なデメリットなのですが、よくない点も書かないと信ぴょう性のある記事にならないと教わったのでがんばって書きました。
モンベル【シームレス ダウンハガー800 #3】の詳細
・収納サイズ:Φ13×26㎝
・重さ:555g(収納袋含む)531
・適応身長:183㎝ま
・快適温度:4℃
・使用可能温度:‐1℃
モンベル独自のスーパースパイラルストレッチシステムが秀悦。寝袋の窮屈さを解消したうえに身体に密着するので保温性も高い。
800フィルパワーの高級ダウンは伊達じゃない。晩秋の室内で寝てみたら暑くて目が覚めた(北海道)
寝袋を使う時に以外に気になるのがファスナーの開け閉め。独自のファスナーでスムーズに開閉できる
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