おとうさん北海道縦断物語第8話。
今回から海岸線から内陸へ入ります。
内陸に入るとどうしても峠越えが多くなりますが、疲れが溜まってきたおとうさんは大丈夫なのでしょうか?
自転車を押して越えるのかな?
出会いがあって、温泉入っておいしいもの食べて。
珍しく平和な第8話お楽しみください。
8月15日 雨→晴れ 猿払(さつふつ)
5時半に目が覚めた。
きのうの精神的な疲れもあるだろうけど、やっぱり布団で寝ると気持ちよくなられる。
久しぶりに5時過ぎまで寝ていた。
(旅に出てから日の出とともに起きて、日没前に寝るという半ばカメハメハ大王みたいな生活をしている)
「やませ」の寝室は車庫の奥にあるので、車庫で炊事ができる。
食堂は開いていないので、ご飯を炊いて簡単に済ませる。
6時に出発。
きのうのご夫婦はまだ寝ているようだ(別館で寝た)
国道238号 雄大なオホーツク(写真ナシ)
国道238号線を南下する。
雨が降っていて寒いが、とりあえず浜頓別(はまとんべつ)を目指す。
それにしてもお盆を過ぎてからの寒さはこたえる。
防寒着の類は持っていていないので、カッパを防寒着代わりにするしかない。
自転車をこぎながら腕を回したり、指を動かしたりして体を温める。
浜頓別のコンビニに到着。
たしか、おやつかなんかを買ったと思う。
するとチャリダーから声をかけられた
「このまえ宗谷岬走ってましたよネ」
「はい…」
なんで知ってるんだ?ていうかなんで覚えてるんだ?
それこそチャリダーなんてゴチャマンといるし、宗谷岬なら尚のことだ。
まあいいや。気をつけてね!と言って元気に別れる。
不思議な声のかけられ方だったけれど、出会いは無条件にうれしい。
覚醒?天北峠クリア
そうこうしているうちに内陸へ入る。
ずっと海岸線を走って来たから、山の緑が気持ちいい。
275号線を美深(びふか)方面に向かって走るんだけど、どうにも休憩のタイミングがつかめない。
基本的には1時間走って5分休憩、2時間走って15分休憩のサイクル(デスクワークでやるポモドーロみたいなものです)なんだけど、田舎を走っているとうまく休憩できる場所が無かったりする。
ちょうどドラクエで冒険しているように町と町の間が一本道で何もない。
モンスターこそ出なけど、熊くらいは出そうなので怖くておいそれとのんびりしていられないのだ。
どうしようかな?っと考えているうちにいつの間にか天北峠(てんぽくとうげ)を越えていた。
いつも通りアップダウンを楽しんでいたら下り基調になって音威子府に着いていたので、いつの間にか越えたのだろう。
峠を苦も無く越えるとはこれは「覚醒」したか?
今日の寝床 天塩川リバーサイドキャンプ場
そんなに急に覚醒するわけはなく、界王拳をつかった悟空の様に一気に疲れが押し寄せて来た。
そう、ハンガーノックになってしまいました。
ハンガーノックとは、運動中にうまく補給ができなくて血糖値がさがることで、倦怠感や脱力、足がつったり体が震えたりします。
ひどいときは意識を失うことがありとても危険です。
(一度経験あり。普段のサイクリングから帰って来て家で意識を無くした。すぐに気が付いたけど頭をぶつけたらしくコブができていた。いま思うとゾッとする経験)
逆に補給さえちゃんとすれば、かなり長い時間の行動もできるようになります。
するとすぐに天塩川リバーサイドキャンプ場の看板を見つけた。
今日はここまで。
なんだかんだでキャンプ場で寝るのは久しぶりだ。
管理棟を探したけれどどこにも無い。
キャンパーもいないので聞きようもない。
とりあえずテントを立てて、ハンガーノックから回復するためにマヨネーズに口をつけて直飲みする。
マヨネーズはカロリーが高く、常温でも腐らない(と思っている)し何にかけても美味しくなるのでキャンプには最適な調味料だ(飲んでるけど)
そういえば来る途中にセーコーマートがあった。
なんだか無性に肉が食べたいぞ…
考えてみたら旅に出て1週間経ったけど、缶詰とカップ麺、まともな食事はきのうのカレーだけだ。
たまには贅沢してもいいだろう。
荷物を降ろしてすっかり軽くなった自転車に乗ってセーコーマート目指して10キロ走る(往復20キロ。既に距離に対する感覚がおかしい)
荷物を降ろしたて軽くなった自転車はやたらピョンピョン跳ねる。
逆にビビりながら買ってきた。
飯盒のふたで買ってきた豚バラを焼く。
タレなんてものは無い。
しょうゆがあるので、にんにくを加えて食べる。
5枚ほどしかなかったけど、1週間ぶりの肉は…ねぇ
ちなみにプラスチックのフォークで焼いたら溶けてしまった。
そういえばキャンプ場の利用代を払っていない。
どうやら天塩川リバーサイドキャンプ場は無料キャンプ場のようです。
ジャイアント グレートジャーニー
米をうるかす(北海道の方言で水に浸すことを”うるかす”と言います)ために炊事場へ。
するとジャイアントのグレートジャーニーが停まっていた。
グレートジャーニーはジャイアントというメーカーから出ている、名前の通り旅を目的にした自転車です。
太めのタイヤに初めからバッグとそれを固定するステーが付いていて、1から全部揃えるより安く済みます。
自転車旅をしたいけれどどんな自転車がいいか分からない人はとりあえずこれ買っておけば間違いありません。
するとそれに乗っていたであろうチャリダーがやって来た。
「あの自転車、あなたの?」から話は止まりません。
なめるようにお互いの自転車や道具を見合います。
うん。楽しいぞ。
温泉なんていつぶりだ?天塩川温泉
話に花が咲いて暗くなりかけた頃、お兄さんがお風呂に行くというので一緒に行くことにした。
敷地内には音威子府住民保養センター 天塩川温泉がある。
あまり記憶に無いが自宅にいる時から温泉はあまり行くことがないので、足を延ばして入るお風呂は無条件に気持ちがいい。
むだに「あ”””””」と声が出る。
お風呂から上がってもビールは飲まない。飲めないしお金が無い。
さっぱりしてさっきのお兄さんとお話ししたいところだったけど、ポカポカ スベスベの自分からやって来る睡魔に勝てるほど、いまの精神状態は万全じゃない…
- 走行距離:128㎞
- 走行時間:27時間30分
- 総走行距離:812㎞
- 平均速度:17.3㎞
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